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2020年07月27日更新
協会だより
アイマスク体験とガイドヘルプ実習
皆さんこんにちは。
昨年度と今年度、実習生として職員になった5名を対象にアイマスク体験とガイドヘルプ実習を行ったのでその時の様子をお伝えします。
まずはお昼にアイマスクを着けてお弁当を食べる体験をしてもらいました。
うまく口に運べなかったり、口に運べたと思ったらバランを食べてしまったりと苦戦している人もいました。
午後はガイドヘルプ実習を行いました。
階段昇降、ドアや狭い所の通過、椅子への誘導、エレベーターの乗り降りの練習を行いました。
そして盲導犬ユーザーもよく利用する多目的トイレの説明も練習しました。
説明をするときはどこから説明すれば良いかなどのポイントも学んでもらいました。
外に出て交差点の横断、荒子川公園駅で券売機、改札機への誘導も行い、会話を楽しみながらイオンへ移動しました。
イオンではエスカレーターの乗り降りの体験をしたあとゲーム機や乗り物を言葉のみで、どのようなものかをアイマスクをつけている人に説明してもらいました。
アイマスクを取って答え合わせをすると想像と違っていたりして伝える難しさも体験してもらえました。
最後に協会に戻り車の誘導を行い終了しました。
【5人の感想を抜粋します】
・昼食は食べたという感覚が薄く、食事の時に目で見て感じている部分が大きかったのだと感じました。
今日はガイドヘルプを通して、視覚障害者が感じている不便さを体験することができたと思います。今日感じたこともそうですが、感じ方は人それぞれだということも忘れず、今後の視覚障害者への対応に活かしていきたいと思います。
・ガイドヘルプでは一瞬を相手に分かりやすく的確に伝えることは難しいと改めて思いました。その他に、館内だと音の変化や風が顔に当たる感じがなく屋外に出ると音からの情報がはっきり違うことに気づき、屋内で話すよりも外に出た時のガイドの声を大きくした方が良いことを発見しました。
・事前にDVDを観ていてどのように説明したら良いのかを理解していたつもりでしたが、いざ自分がガイドする側になったらすぐに言葉が出てこなかったので今日行ったことを思い返して復習し、視覚障害者が安心して歩けるようにしたいです。
・昼食ではおかずやお茶の位置を聞いても、思うようにお箸でつまんだりお茶をうまく注いだりすることはできなかったです。事前にガイドヘルプの講義を受けて雰囲気はつかめていたものの、実際にやってみると目の前の環境を言葉にして説明するのは難しかったです。特に多目的トイレ中の配置の説明をするのに戸惑いました。アイマスクをつけることで、どのように説明すれば安心して歩いてもらえるのか考えることができました。
・今日はアイマスクでの食事を初めて行いました。自分の目で見ている情報の多さ、味覚の違いなど普段何気なく生活していることに気づきました。また、他の食べている方を見て視覚障害者と同じような動きが見られたので不自由さがよく伝わってきました。これから説明する際は、もっと分かりやすく伝えなければいけないと改めて思う場面でありました。貴重な経験ができて良かったです。
これからガイドの基本である「安全に、確実に、快適に」を意識して視覚障害者のサポートをしてもらえたらと思います。